沖縄市の伝統工芸「知花花織」デザインかりゆしウェアを制作
沖縄アリーナ株式会社では、沖縄サントリーアリーナでの業務に従事するスタッフが日常業務や対外活動の場において着用する、オリジナルのかりゆしウェアを制作いたしました。今回のウェアには、沖縄市の伝統工芸である「知花花織(ちばなはなおり)」のデザインを取り入れており、地域の伝統文化と現代のスポーツ施設運営が交わる、新たな取り組みとなっております。
本ウェアは販売を目的とするものではなく、沖縄サントリーアリーナにおける日常業務や対外活動の場でスタッフが着用することにより、観光客や来場者の皆さまとのコミュニケーションを図るきっかけとなることを期待しています。市民の皆さまにはより身近な存在として感じていただき、市外・県外からの来訪者に対しては、沖縄市の素晴らしさを発信する一助となることを目指しています。
伝統工芸「知花花織」との連携について
今回の取り組みにあたり、沖縄市を代表する伝統工芸である「知花花織」を採用することで、地域の地場産業と連携し、その魅力を広く発信することを目指しました。
一般社団法人知花花織事業協同組合 神田理事長からは、以下のコメントをいただいております:
「沖縄市の地場産業を用いることで地域との繋がりを深め、盛り上げることにより、豊かな活力を生み出し、双方の業界にもより良い相乗効果をもたらせます。沖縄市の伝統工芸品『知花花織』をかりゆしウェアに使用していただき、これまでに伝統工芸に興味を持てなかった方々にも知っていただける機会をいただきました。
知花花織を配したかりゆしウェアを着用し、試合会場やメディアに出向いていただくことで、県内外や海外の方々の目に触れ、話題に取り上げていただき、皆様への周知効果は大いにあります。後継者育成や商品についてのお問い合わせなども増えており、作り手にとっては非常に励みになる取り組みです。」
沖縄アリーナ株式会社は、今後も地域の魅力を伝える拠点として、沖縄市や地域の皆さまと連携し、スポーツ・文化・観光のさらなる融合と発展に取り組んでまいります。
知花花織(ちばなはなおり)について
知花花織は、沖縄市知花地区に受け継がれる伝統的な織物で、琉球王朝時代から続く「花織(はなおり)」の技法を基に発展してきた工芸品です。その特徴は、織りの中に細やかな模様を織り出す「経浮花織(たてうきはなおり)」や「緯浮花織(よこうきはなおり)」と呼ばれる技術を用い、可憐な花模様や幾何学模様を立体的に浮き上がらせる精緻な美しさにあります。
元々は琉球王府の時代に、特別な人々が身にまとう晴れ着として大切にされており、格式と気品を兼ね備えた織物として親しまれてきました。現代では、帯や着物に加え、インテリアや衣類、小物などへも展開されており、暮らしの中に息づく伝統工芸としてその魅力を広げています。